リスクをあまりとりたくない個人投資家は、国債や外貨預金を保有することによって、効果的にリスクを減少させることを考えるべきだと思います。
株式投資と言うと、単純に「リスクがある」と思ってしまいがちなのですが、投資銘柄を分散させることによって、リスクを簡単に軽くできるのです。
そもそも「株式投資=リスクがある」という思い込みもミスリーディングだといえます。
というのは、いまこの本を読んでいる読者の多くは、株式会社に勤めているはずです。
株式会社の株式を所有していると、万が一倒産したときに投資した資金を失ってしまうことを「リスク」と呼んでいるのであれば、株式会社に勤めることはもっと大きな「リスク」を負っていることになります。
あなたの会社が倒産したら、雇用は失われてしまうのですから。
あるいは、所有した株式の価格が下がることを「リスク」だと考えるとしましょう。
そういう場合でも、株価が下がり続けるような会社であれば、ボーナスも支給されないでしょうし、給料もそんなによくないはずです。
運が悪ければ、リストラに遭うかもしれません。
やはり、株式会社に勤めることは「リスク」そのものなのです。
そのように考えることができるようになると、株式投資のリスクが、株式会社に勤めることのリスク以下であることが理解できるようになります。
例えば、T自動車に定年まで勤めようと思っている人が「T株を買うのはリスキーだ」と主張するのは矛盾しています。
株式会社に勤めるということは、その会社の株式を買うよりも危険な行為だからです。
株式投資であれば、投資銘柄を分散させて、1つの株式会社が破たんしても全部がダメにならないようにすることができます。
しかし、兼業が認められない限り、わたしたちが勤めることのできる株式会社は一社だけですから、株式投資と違って分散することによるリスクヘッジができないのです。
そう考えてみると、日本企業に勤めている人にとってみれば、日本企業の株式に投資することぐらいのリスクは大したことがないということに気付くはずです。
そして、その株式投資において20銘柄に分散投資してリスクを軽減するということの価値に気付くことができれば、怖がらずに投資の世界に入れるはずなのです。
さて、株式投資という行為をもっと客観的に眺めてみましょう。
危険なギャンブルとして食わず嫌いするのではなく、株式会社という器の所有権を持とうとする経済行為として眺めてみてください。
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